価値が伝わるお店へ。夏の動画とLINE連携で予約を育むヒント

すし処漁美の女将として、日々移り変わる外食トレンドや集客のヒントを学ぶ中で、今回も様々な気づきがありました。特に、お客様に「このお店に行きたい」と思っていただける理由をどう育み、どう伝えていくかが、これからの鍵になりそうです。物価高の中、ただ安いからという理由だけではなく、当店の寿司を「その価格でも食べたい」と感じていただけるような、価値ある体験を提供できるよう、今日の学びを整理していきたいと思います。

今日の注目ポイント

日本フードサービス協会の月次レポートによると、直近の2026年4月も外食市場は前年を上回る堅調な動きを見せています。これは一見すると喜ばしいことですが、物価高が続く中で、お客様はより賢くお店を選ばれるようになっていると感じています。「安いから行く」という理由だけでなく、「この価格でもぜひ行きたい」と感じていただけるような、お店ならではの魅力や価値が求められているのだと改めて感じました。

私たちのような高単価の寿司店では、旬の食材へのこだわり、仕入れの背景、職人の丁寧な手仕事、そしてお店の空間全体が持つ価値を、お客様に丁寧に伝えることが非常に重要になります。これらをSNSやホームページで具体的に、そして魅力的に見せる工夫が、お客様に選ばれるお店になるための大切な一歩だと考えています。

外食・消費動向の気づき

帝国データバンクの調査からは、2026年も食品の値上げが続いており、加工食品はもちろん、調味料や酒類・飲料といった幅広い分野で価格改定が見られるとのこと。私たち寿司店にとっては、お米、お醤油、日本酒、その他の調味料の上昇が、お店の利益に直結しやすい部分です。こうした値上げは、単なる価格改定としてではなく、「お客様に変わらぬ品質をお届けするための見直し」として、丁寧に、正直にお伝えする準備が大切だと感じています。

また、訪日外国人旅行者の動向にも注目しています。JNTOによると、2026年5月の訪日外客数は前年同月比で微減ながらも約356万人と高水準を維持しており、韓国、台湾、米国など19市場では5月として過去最高を記録しています。観光庁の2026年1〜3月期調査では、訪日外国人旅行消費額も2兆3,378億円と非常に高く、台湾、韓国、中国、米国、香港が上位を占めています。

上野・東京エリアにある当店にとっても、訪日外国人のお客様は引き続き大切な存在です。英語メニューの充実はもちろん、写真付きのコース案内、そしてGoogleマップの店舗情報を最新の状態に保ち、魅力的な写真をたくさん掲載することが、お客様がお店を見つけ、来店を決めるきっかけになると考えています。特に消費額上位の台湾や韓国のお客様向けには、英語だけでなく繁体字での簡単な案内や、記念日や接待、本格的な寿司体験を想起させるような写真を増やすことが有効だと感じています。

SNS・予約導線で見ておきたいこと

LINEヤフーが展開する飲食店向けサービス「LINEレストランプラス」の動きを見ると、LINEが再来店を促す導線の中心になりつつあることを実感します。これからの飲食店の集客は、InstagramやGoogleでお店を知ってもらい、公式LINEでお客様とつながり、そこから再来店や季節ごとの予約につなげる、という流れがより一層強まっていくのではないでしょうか。

現在、すし処漁美の公式LINEに登録してくださっているお客様は、すでに当店に興味を持ってくださっている大切な方々です。そうした方々に向けて、季節ごとの先行予約のご案内や、お寿司と相性の良い日本酒のペアリング情報などを定期的に配信していくことは、お客様との関係を深め、再来店を促す上で非常に価値があると感じています。お客様にとって「お得」な情報だけでなく、「特別感」や「ここでしか得られない体験」を伝えられるよう、内容を工夫していきたいです。

飲食店が活かせそうなポイント

ぐるなびが発表した2026年夏の猛暑グルメのキーワード「酸・辛・香」は、寿司店にとっても非常に魅力的なヒントだと感じました。梅、柚子、生姜、大葉、山椒、すだちといった食材は、どれも寿司と相性が良く、暑い日でもさっぱりと美味しく召し上がっていただける一貫として、SNS映えもしやすい要素です。

これらの食材を活かした夏の一貫は、夏酒や日本酒のペアリングとも組み合わせやすく、お客様に新しい楽しみ方を提案できます。SNSでの投稿はもちろん、LINEでの配信、そしてコース説明の際にも、これらのキーワードを使って「暑い夏にぴったりの、涼を感じるお寿司」として魅力的に伝えていきたいです。季節感あふれるメニューは、お客様に「今ここでしか味わえない」という特別感を届けられる大切な要素ですね。

すし処漁美で活かせそうなこと

今日の学びから、すし処漁美として早速取り組んでみたいのは、夏の限定メニューを「香りで涼を感じる一貫」として動画で発信することです。

  • 「暑い日に食べたい、香りで涼を感じる一貫」をテーマに、15秒程度の短い動画を作成してみます。
  • 動画では、職人が丁寧に握る手元、柚子の皮を削ったり、梅しそを添えたりする瞬間をクローズアップして見せ、完成した美しい一貫を映し出すことで、視覚と味覚の両方に訴えかけたいです。
  • 動画の最後には、「夏の一貫、涼やかに仕立てました」といった短いメッセージを添え、お客様の期待感を高めます。
  • この動画をInstagramなどのSNSで発信するとともに、公式LINEのメッセージでも配信し、そこから夏の先行予約や、その一貫に合う日本酒ペアリングのページへとスムーズに誘導できるような導線を整えていきたいです。

お客様に当店の「価値」を伝え、来店していただくためのきっかけ作りとして、具体的な行動に移していきたいと思います。

 

【参考URL】

https://www.jfnet.or.jp/industry_report/
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260602-neage06press/
https://www.jnto.go.jp/news/press/20260617_monthly.html
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_00082.html
https://www.lycorp.co.jp/ja/news/release/020112/
https://corporate.gnavi.co.jp/release/2026/gfmht6oyd6/

【参考元】

日本フードサービス協会|外食産業市場動向調査
帝国データバンク|食品主要195社 価格改定動向調査 2026年6月
JNTO|訪日外客数 2026年5月推計値
観光庁|インバウンド消費動向調査 2026年1〜3月期
LINEヤフー|LINEレストランプラス関連発表
ぐるなび|2026年猛暑グルメ「酸辛香グルメ」